会長挨拶

学術集会のテーマは
広げよう臨床心臓病学の輪
東京医科大学循環器内科
山科 章
第63回心臓病学会学術集会は"広げよう臨床心臓病学の輪"をメインテーマとし、2015年9月18(金)〜20日(日)にパシフィコ横浜で開催します。"輪"にさまざまな意味を込めました。職種を超えた多職種連携の輪、医療連携の輪、学生から指導者までの職位を超えた輪、循環器医療関係者の輪、循環器系学会の輪、産学官連携の輪、などです。こういった輪を広げることにより、今学会のポスターにある富士山のように、心臓病学の裾野を広げつつ、最先端の研究成果を求めて高みを目指したいと考えています。
さまざまなプログラムで心臓病学について学びを深める
坂本レクチャーはBrugada症候群のBrugada先生にご講演いただきます。その他、海外から多くの先生方に特別講演、ジョイントシンポジウムなどをお願いしています。
また、多くの特別講演、教育講演を企画していますが、新企画は"山口徹と学ぶ循環器病の最近の治療"です。心不全、不整脈、弁膜症・心筋症、虚血の4テーマのセッションを1日通して行い、講師の話を聞いたうえで、山口徹先生の忌憚のないご意見をいただき、そのディスカッションから学ぼうとするものです。
他にも臨床心臓病学についての学びを深めるコースを数多く企画しています。
主なシンポジウムをキーワードで紹介しますと、循環器診療と産学官連携、循環器病予防医学、循環器在宅医療・終末期医療、循環器集中治療、循環器病学の教育、大規模災害対策と循環器などです。
2025年問題を10年後に控える2015年は循環器の予防医学、終末期医療について考える重要な節目と考えました。循環器科で集中治療医学会専門医の資格を有する医師は非常に少なく、循環器集中治療室に対する集中治療専門医研修施設認定、集中治療室加算などにおいて問題になっています。循環器集中治療の在り方、循環器集中治療専門医の育成についても討論したいと思います。
加えて、公益社団法人臨床心臓病学教育研究会(高階經和理事長)との合同企画でイチローによるシミュレーション教育を始め、多くのハンズオンセミナーやシミュレーショントレーニングも予定しています。
今後の学会のあり方について
今後の循環器系学会のあり方について、日本循環器学会、日本心臓病学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本不整脈・心電学会、日本心不全学会といった循環器系の各学会の理事長をお招きし、今後の循環器系学会のあり方について討議したいと考えています。
本学会の横浜開催は10年ぶりです。港町・横浜にて、皆さまの参加をお待ちしております。