平尾 見三 | (東京医科歯科大学 不整脈センター) |
夛田 浩 | (福井大学医学部 病態制御医学講座 循環器内科学) |
本邦のカテーテルアブレーションの年間件数は昨年,約5万例に達した.3次元マッピングシステム,心臓CT/MRI/心腔内エコー像のイメージ・インテグレーション,ならびにマッピング/アブレーションカテーテルの進歩によりカテーテルアブレーションは急速に普及した.また,近年,心房細動に対するクライオバルーンアブレーションや経皮的アプローチによる心外膜アブレーション法も導入され,アブレーションの成功率は年々向上してきており,Brugada症候群の心室細動重積状態や多形性心室頻拍のトリガーとなる期外収縮に対するアブレーションなど,その適応も拡大してきている.さらに,アブレーションに関わる新技術として,CartoUnivue™,Mediguide™,Rhythmia™ も登場し,今後さらにカテーテルアブレーションは発展,普及していくものと考えられる.
本シンポジウムでは,アブレーションに関わる新技術,アブレーションの成功率が比較的低い持続性心房細動と器質的心疾患に伴う心室頻拍に対するアブレーション,さらには新手法を用いたアブレーションに関して,現状,問題点,今後の展望について紹介する.本シンポジウムがカテーテルアブレーション成功率向上の一助となれば幸いである.