シンポジウム4

希少心血管疾患を見直す

磯部 光章(東京医科歯科大学 循環器内科)
中尾 正一郎(シーピーシー治験病院 循環器内科)

近年の循環器病学の進歩により病態の理解が進み、疾患概念は分子、遺伝子のレベルで語られるようになった。診療の進歩もめざましく、カテーテル診断や画像診断、バイオマーカーや遺伝子診断さらにカテーテル治療やデバイス治療など斬新な方法に基づく特異的な診断・治療が可能となった。これらの進歩は一般的な心血管疾患のみならず、従来光が当てられてこなかった希少な疾患にも及び、診療法は大きく変化している。日常診療の中で、時に遭遇する希少な疾患についても最新の知識を持ち疾患ごとに適切な診療を行えることは一般の臨床医にとってきわめて重要なことである。本シンポジウムではこれまで大きな学会等では取り上げられることの少なかった希少心血管疾患に光をあて、それぞれの最新知見を共有したい。心筋疾患、不整脈疾患、大血管および末梢血管などで比較的患者数が少なく、取り上げられることの少ない疾患についての意欲的な演題の応募に期待する。