百村 伸一 | (自治医科大学附属さいたま医療センター循環器科) |
高田 佳史 | (東京医科大学循環器内科) |
左室駆出率の低下した安定症候性心不全に合併する中枢型無呼吸優位の睡眠時無呼吸をASVで治療した場合の予後を評価した多施設無作為割り付け臨床試験であるSERVE-EF試験の中間報告において、ASV治療群において心血管死亡率が増加するといった内容が報告された。ASVが心不全非薬物治療の重要な治療オプションのひとつとして認知されてきたわが国の臨床現場での混乱が危惧され、循環器学会、心不全学会からASV適正使用に関するステートメントが発表されるに至っている。この緊急パネルディスカッションでは、この領域のエキスパートの先生方に、わが国のASV治療の現状を踏まえ、SERVE-EF試験をどのように解釈し、今後のわが国でASVをどのように適正使用していくべきか提言していただき、十分に議論したい。