メディカルスタッフセッション4

忘れてはいけない冠動脈疾患の二次予防と合併症

大石 充(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 心臓血管・高血圧内科学)
桝田 出(武田病院健診センター)

急性心筋梗塞や不安定狭心症などの冠動脈疾患の急性期治療は、経皮的冠動脈形成術(PCI)、IABPやPCPSなどの進歩により、ほぼ確立されたものとなった。しかし、急性期治療が終了して退院する際に、再発予防のための方策が十分に行われているかには疑問がある。また、合併症として冠動脈以外の動脈硬化性疾患が隠れている可能性もあり、冠動脈疾患患者には大動脈瘤、頸動脈狭窄、末梢動脈疾患などの検索も不可欠である。長期予後を左右する二次予防や合併症の診断・治療には、薬物治療、食餌療法、運動療法、画像診断など多くの医療職種の関与が必要である。