ファイアーサイドシンポジウム

和温療法の現状と今後の展開

鄭 忠和(和温療法研究所)
絹川 弘一郎(東京大学重症心不全治療開発講座)

 和温療法は開発されて25年以上経過している安全で優しい非侵襲的治療法である。これまで慢性心不全や重症下肢虚血など様々な難治性疾患に有効であることが報告されている。2010年に改訂された日本循環器学会の「慢性心不全治療ガイドライン」に和温療法は心不全に対する薬物療法の補助療法としてClass 1として記載され、2012年には先進医療Bとして承認された。重症心不全に対する多施設前向き無作為比較臨床研究が終了して、安全性が確認されデータの解析中である。現在、日本心臓病学会から和温療法を慢性心不全に対する新規保険収載として申請中である。本シンポジウムでは和温療法を導入している施設から循環器診療における和温療法の現状をご発表していただき、今後の展開を討論したい。